NPO法人ともに生きる街ふくおかの会: 本の紹介(2019.01)

2019年1月23日水曜日

本の紹介(2019.01)

 今月はシンポジウムのご報告しかアップできていないので、今日は本の紹介です!

ユペチカ、西森マリー監修『サトコとナダ』第4巻、星海社コミックス
 以前に、例会でもご紹介した本(漫画)です。
 ムスリム女性と日本人女性が主人公ですが、とてもわかりやすくムスリム女性のあり方の一つを説明しており、共感しながら、そして、そうなんだ~と新たな発見もありながら読み進められる本です。これが最終巻!終わってしまうのが名残惜しいと感じます!
 私たちがムスリムのことを理解する大きな手がかりを与えてくれた本だと思います。



椿原敦子・黒田賢治(2018)「『サトコとナダ』から考えるイスラム入門ームスリムの生活・文化・歴史ー」星海社新書
 『サトコとナダ』を入り口にしつつ、イスラームについてとてもわかりやすく説明されていて、かつ「ともに生きる」ということを私たちNPOのメンバーが考えているまさにその通り!と思えるような記述もあります。以下、引用します。

 「付き合いやすいか、そうでないかの尺度は、結局は自分の価値観でしかないと思います。自分たちの価値観を押しつけることは傲慢ですが、反対に相手の価値観をそのまま受け入れることもできません。だからこそ、お互いが自分の価値観を相対化させてみる作業は大切なことだと思います。」(149ページ)

 「近年、『多文化共生』という言葉をよく耳にしますが、自分とは違う人とつきあっていくときにより重要なのは、お互いにできることとできないことを説明し、納得しあうことではないでしょうか。」(189ページ)

 ともいきとして活動する中で、もっと言えば私個人(事務局・伊藤)が日常的に考え、外国につながる人々のことをお話しする機会に伝えたいなと思っているエッセンスが、この本の中でも示されており、非常に共感しながら読めました。
 あっという間に読める新書ですので、是非、お手にとってみてください。