NPO法人ともに生きる街ふくおかの会: 本の紹介(2020.06)

2020年6月23日火曜日

本の紹介(2020.06)

6月もあっという間に下旬に入りましたね。
今回は本の紹介です。

中田考&天川まなる(2020)『ハサン中田考のマンガでわかるイスラーム入門』CYZO

イスラーム関係ではおなじみの中田先生による解説です。
すべてがマンガで描かれている訳ではなく、対話形式の部分は文字でしっかり説明されており、分かりやすいです。
個人的には、中田先生のおちゃめな人となりが表れていて、その上、時々吹き出したくなるような(そして、突っ込みたくなるような)台詞があったりなど、とても面白く読めました。
(そして、シーンによってはイスラーム的に大丈夫なのか、さらには日本社会におけるご自身の立場的に大丈夫なのか…など突っ込みたくなるところもありました。)
もちろん、面白いだけでなく、ちゃんとイスラームに関する勉強になります。
是非、ご一読ください。
また、かなり個人的ですが、下記のAmazonのリンク先(画像)を是非クリックして下さい。
中田先生が斜め45度を見上げながらたたずむ写真が、個人的には良い写真だなと思い、ツボです。



イブティハージ・ムハンマド&S.K・アリ文、ハテム・アリ絵、野坂悦子訳(2020)『ねえさんの青いヒジャブ』BL出版

偶然見つけた絵本なのですが、作者の経験を基にしたとても素敵な物語です。
新学期に初めてヒジャブをつけて学校にいく女の子。そしてそのお姉さんを誇りに思う妹。
もちろん、ヒジャブをかぶっていることで他者から投げかけられる心ないことばも描かれます。
それでも青いヒジャブに込められた思いが絵本の色彩とともに読み手に訴えかけます。
著者のイブラティハージ・ムハンマドは、アメリカのフェンシング選手で、アメリカ選手として初めてヒジャブをつけてオリンピックに出場した選手だそうです。
自身の経験をもとに、同じようにヒジャブをつけている子、そして肌の色の違う子、その両方が当てはまる子(著者自身がそうです)に、メッセージを込めています。
本当に素敵な絵本です。
是非手に取ってみて下さい。