新型コロナウィルスの感染拡大で、いろいろなことが生じています。
学校の突然の休校、卒業式の中止、入社式の中止など、私たちの生活にも影響が出ています。
外出を控えている方も多いのではないでしょうか。
気持ちはなかなか落ち着きませんが、家にいる時間に普段はゆっくり読めない本を手にとってもいいかもしれません。
さて、先月紹介しそびれていた本をご紹介します。
星野ルネ(2019)『まんが アフリカ少年が日本で育った結果 ファミリー編』毎日新聞出版
2018年11月のブログでも紹介したマンガの続編です。
カメルーンからやってきたお母さんがどのように義理のご両親とコミュニケーションしたり、地域になじんでいったか、といったことやご近所づきあい、「あるある話」など盛りだくさんです。
あまり紹介してしまうともったいない(!)ので、是非手にとってみてください。
大島隆(2019)『芝園団地に住んでいます―住民の半分が外国人になったとき何が起きるか―』明石書店
外国人住民が多い団地として知られる芝園団地。取材で出かけていた新聞記者が、団地に実際に住んでみることにしました。「取材する側」から「取材される側」に身を置くことで見えてくること。
第5章「共生への模索」では、「顔が見える関係」を作るため「一緒に何かをする」、「共存か、共生か」、「文化の折り合いをつける」などは、読みながらも他の団地の話とは思えなくなっていきます。
ともいきで関わっている香椎浜地域を彷彿させます。
著者である大島さんも「同じ場所で共に生きていく住民として、意識的にお互いの関係を構築していく取り組み」が重要であることを指摘しています。
伝えるプロセスを意識して、「日本人対外国人」の対立構造ではなく、「顔の見える関係づくり」へ。そして同じ地域に暮らす住民として共通の「帰属意識」を育てる、など、ともいきが活動をするなかで大切にしていることと通ずるものが、多々描かれています。
どんな多文化共生も、楽しいことばかりではない。
そこで暮らす人々の楽しみもあれば悩みもあり、努力もあれば葛藤もある。
そんなことを考える1冊です。
実は昨年末から紹介しそびれている本が多々あり(…💦)、そのなかの2冊でした!
他の本はまた次のブログでご紹介します!